印鑑の原材料紹介

【象牙】

象牙印鑑イメージ

印鑑に使われる原材料の中でも最高級品に数えられているのが象牙になります。
象の牙は、門歯が長く大きく発達したもので、犬歯が伸びることの多い他の哺乳類の牙とは少々異なっています。

象牙は印材として用いる際にもとても適している性質を持っています。
まず、朱肉のつきが良く、吸湿性があるのが特徴だといわれています。
材料として硬すぎず、また柔らか過ぎることもないので、非常に加工しやすく、かつ印鑑としても堅牢です。

黒水牛や牛角よりも乾燥に強く、ヒビ割れの少ない印材で、手入れ方法も水洗いして水分をふき取り日陰干しするだけといたって簡単です。
一点だけデメリットがあるとすれば、最初は真っ白に見えても、時を経るごとに黄色味を増し、変色してゆくことくらいです。

古い象牙の工芸品を目にしたことのある方も大勢おられると思いますが、たいてい色がくすんでいるはずです。
そういった物は江戸時代に数多くの品が残されています。
江戸時代は象牙を用いた工芸が流行し、根付や印籠など数多くの作品が職人たちの手によって生み出されました。

珊瑚や鼈甲と並び、芸術作品と呼べる品々が今でも正倉院には残っています。
手入れや保存方法しだいで長く使える象牙の印鑑ですが、現在ではワシントン条約により輸入が制限されています。

そんな象牙ですが、使い込むほどに光沢も出るため、やはり人気の印材となります。
しかし、その取引は許可制なのです。
象牙を狙った密猟は、こうしている今でもアフリカなどでは行われているかもしれないのです。

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